2007年10月18日 ナレーターメルマガ63号より転載

3時の惨事がドン引きへ!
起死回生のCMの仕事を、よりによって時間の聞き間違いという初歩的かつ致命的なミスで棒に振ってしまった亀子!
スポンサー、スタッフ、マネージャーの冷たい視線から逃れるようにブースを出た亀子は、帰路につかんとするそのスタジオの中で、とんでもないものと出会う!

そのものの名とは?!
そう!
運命ぃいいいッ!

CM,ナレーター,スタジオバーズ


◉亀子:汗と涙でぼろぼろの顔でパンツ丸出しのまま謝罪するっていう最悪の結果を出したあと、ウチはいたたまれんようになってそのまま部屋から出たんよね。ドアをしめて、涙を拭ってたら…隣のブースの少し空いた扉から、なにやら歌が聞こえてくるやないの。

○謎配:歌?

◉亀子:「どんまい!踏んづけられたうどんのようなキミを 踏んづけられなかったソバのような奴らが笑うだろう どんまい!叩かれたカツオのようなキミを 叩かれなかったサバのような奴らが笑うだろう。どんまい人生!」と。

○謎配:待ってくださいそのフレーズ…中田ピッケル師匠の鉄板ネタ『どんまい節』じゃないですか!ピッケル師匠がいたんですか?スタジオに!

説明しよう!
「中田ピッケル」とは、亀子と筆者が幼少のころに『弱火がプ~、モヤがファ~』というギャグをひっさげ、一部地方で一大ムーブメントを巻き起こしたお笑いコンビ「中田ピッケル・ニッケル」のあのピッケルである!
中田ピッケルは第二次漫才ブーム後、笑いの方向性の違いからコンビ分かれをしたのち、「人情系ギター漫談師」として、活躍の場をボードビリアン界にうつし、返り咲いていたのであった!


◉亀子:歌声をきいて…ウチ、帰るのも忘れてその場に立ち尽くした。ウチなんか、どこいってもなにもやっても裏目裏目の恨み節…普段は笑うて見てただけのピッケル師匠の芸どんまい節が、「そんなん、アカンでッ!」て言うてくれてるみたいで…涙が止まらんようになってもうた。さっきまでの冷たい涙と違う、あったかい涙やった。ほんま、もうナレーターやめようかくらいヘコんでた所を、ピッケル師匠に救われたんよ。

○謎配:歌っていいですよね、洗われるっていうか…言葉が心に直接響くようになる。話は飛びますが、スクールバーズのあおい洋一郎講師が「ナレーションは”歌”だよ」っていっているのが、よくわかりますよね。

◉亀子そこでウチ、勝手にスタジオに押し入って、ピッケル師匠に会った!そしたらピッケル師匠、ウチのことなんも知らんのにごっつ優しくしてくれて…別れ際「また会うてやってくださいますやろか?」って聞いたら師匠、何も言わんと黙って持ち芸の「紙切り」をやってくれた。ウチのシルエットを作ってくれて…ウチ、去り行く師匠を追いかけて、背中で泣いた…

○謎配:ピッケル師匠…ここぞという時に「どんまい」をあえて言わずに、芸で応えるなんて…どこまでも芸に生きるお人や…。

◉亀子:師匠の広い背中で泣きながら、ハっとしたんよ。『そうや、ウチいつの頃からかナレーションを間違えてた!人に悪く言われないようとか自分のやりたい理想だけを追いかけてしまったていた…”芸”は善し悪しよりもまず、人の心を動かすことが先決やったやないの!』と。そこで思うたの。ウチ、『最後にボイスサンプルで、歌って気持ちを伝えてみよう!』って。

○謎配:ええー!あ、まさか…だから!

◉亀子:そう。その後、スタジオバーズに申し込んで、「謎配はん!ウチ、”どんまい節”をウチの人生の替え歌にして、歌う!」

どんまい節を奏でるボードビリアン、中田ピッケル!
”どんまい節”のメロディは、名作【ジャン=クリストフ】で天才音楽少年ジャンに「偉くなりたい、立派になりたい、という気持で作っても、音楽は作れない」と諭した叔父ゴットフリートのごとく、亀子をナレーターとしての初心に帰らせた!!

「芸は人の心を動かしてこそナンボ!」

そして亀子はスタジオバーズへとむかう…自らの壮絶な人生を語りきることで、主任クリエイターの筆者とともに、大窓王をも泣かせる亀子が作った最終兵器のボイスサンプルの行方は…?!

次回亀子スタジオバーズで、まさかの奥義を授かる。
『大窓王の秘策』亀子の明日はどっちだ?!

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