HOME > ナレーション知識 > ナレーターメルマガ読み切り集 > vol.8・スポーツ番組のナレーション

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2014年6月19日ナレーターメルマガ252号より転載

2020年の東京オリンピック決定。これは私達ナレーターにとっても大きなニュースです。オリンピックまでスポーツ番組が続々と増えることになるからです。「実況アナウンサーの仕事が増えるだけ」と思ってませんか?それは違います!

スポーツ番組は【多彩な切り口】で作られているのです。スポーツというテーマで報道、ドキュメント、バラエティ、情報がそれぞれのアプローチと色づけで制作しています。
それぞれのスポーツ番組の作り方の傾向から、そこで活かせるナレーションを構築して行きましょう。これらを考え研究することは、「仕事につながるサンプル作り」に生きてくるはずです。それでは『スタジオバーズ式スポーツセミナー』へDive!

スポーツ番組の6種類

スポーツ番組の演出視点からその傾向と対策をみつけてみましょう。

  • (1)バトル&ドラマチック
  • (2)ハートウォーム&フレッシュ
  • (3)科学分析&説明
  • (4)告知&速報
  • (5)情報&バラエティ
  • (6)淡々ストイック

それぞれを今ある番組を具体的にイメージしながら読んでみてください。

(1)バトル&ドラマチック

【バトル】は、田子千尋さんの「K-1」、高川裕也さんの「世界卓球」など。
格闘技を中心に「刻は来た!」など、闘志を燃やさせる作りが多く、太い低声など「存在感」のある声や読みの人が番組を担っています。

【ドラマチック】はさらに荘厳な演出で、原稿にも文学的表現が多くなり、BGMも聖歌を思わすものなどを使う傾向にあります。近年ではあおい洋一郎さんによる「フジテレビ・ソチオリンピック」などがイメージしやすいかもしれません(羽生結弦のVTRで「少年の旅は…あの日始まった…」というようなかっこよすぎる演出です)

アバンや、試合当日直前の「選手がこれまで歩んだ過程の紹介」によく使われます。多くは番組全体のカラーを背負うことになります。完成度の高いこだわりのVTR作りが多く、その分「トップナレーター」がひしめきあう激戦場。ナレーターならば誰もが憧れる夢舞台です。

バトル&ドラマチックの現状は男性ナレーターが多く見受けられます。最近は女性アスリートの活躍が目立ちますので、「女性だからこその強さ」の表現ができれば、女性起用のチャンスも増えるでしょう。例としては小坂由里子さんがつとめたフィギュアスケート「浅田真央のこれまでの歩み」などがあります。

(2)ハートウォーム&等身大

スポーツ番組の演出で重要とされているのは【ハートウォーム=感動】です。ほとんどのスポーツ番組がなんらかの形で【ハートウォーム】パートを入れています。
「惨敗をきっかけに変わった」「実はバイトしながら練習してる」「地元の応援にこたえたい」など。『優しい読み』や、『ウィスパー』などが求められるので、女性も多く求められます。全体がハードな番組作りであっても、雰囲気を変えるため「感動パート」を差し込む傾向もあります。

【等身大】の読み。感動秘話は、朗々と読み上げると、聴き手がわざとらしいと感じてしまうからです。こなれた読みよりは、下手でも「一生懸命さが伝わる素朴な読み」が求められる傾向です。これはキャリアの有無は関係ないかも知れません。対象に寄り添って聞こえる読みとしては【ウィスパー】というテクニックがあります。例としては逸見友惠さん「ソチ五輪・バイトしながら頑張る女子カーリングチーム」があります

(3)科学分析&説明

番組でいえば「Get Sports」や、NHKのスポーツサイエンス系ドキュメントなどがあります。超スロー映像で何かの動きを分析したりします。科学分析シーンの主役は映像です。

ナレーターは前に出過ぎてはいけません。が、後ろに下がってるだけでもダメ。アナウンス力を基本に、さらに伝達を超えたところで、ぐっと視聴者の注意をひきつけながら、説明していくテクニックや存在感が求められます。
【説明】は「ルール説明」「選手のデータ」などで使われます。アナウンスの基礎技術がしっかりとしたナレーターが必要とされています。そこにプラスαで「スピード感」や「かっこいい雰囲気」があればなお良いです。

(4)告知&速報

【告知】は「番組PR」もあれば、番組終わりの「イベント告知」なども含めて考えてください。なので表現方法も多岐に渡ります。

「PRの演出」はドラマチック調のこともあれば、ハートウォーム調のこともあるでしょう。普通のアナウンスの場合もあります。それら特殊な演出であっても『PRは新人抜擢のチャンスが多い』ところがポイント。番組PRはいわば「4コマ漫画」で、番組に必要なエッセンスが凝縮されています。15秒、30秒などの中に、キャッチフレーズ・見所・オンエア日時・締めという流れが一般的です。多くは「煽った読み」が必要です。

【速報】は「今週のダイジェスト」などです。スポーツ番組はオンエア直前まで試合結果がわからず、”生”でナレーションする場合もあります。なので”生”対応ができるアナウンサーやDJ、実況の経験があればアピールすること。横文字の名前を早口で読めたり、スポーツの動き(ここでぇ……打ったーッ!!などの表現)がいきいきと表現できれば、大きなセールスポイントにつながると思います。

(5)情報&バラエティ

【情報】番組では選手村での食事を取材とか、ユニホームが今年はどう変わったとかのワイドショーでの表現です。情報番組ならではの「軽快さ」や「ポップ感」が求められます。
【バラエティ】は「やべっちFC」などでみられるように、選手同士の対談、芸人とアスリートのトーク、選手へのつっこみやクイズ出しなど、バラエティでの切り口は多彩です。読み手としては幅広い表現力が必要とされます。

(6)淡々ストイック

【淡々ストイック】にアスリートを描くドキュメンタリーでは、これまで多くが有名俳優を中心にキャスティングされてきました。ナレーターでも「アスリートの魂」の鈴木省吾さんなど。声に気持ちをのせドラマを表現していける舞台俳優や声優が有利な現場だと思います。

どのアスリートをどう切り取りドラマを表現できるのか。読みの多彩さの勝負ではないので、ボイスサンプルの原稿選びにもセンスが問われます。それはかならずしもスポーツの原稿でなくてもいいのです。淡々とストイックなナレーションで、制作者が描きたいドラマを成立させていく表現力が求められます。

スクールバーズでも「スポーツ&ドキュメンタリーセミナー」などの企画議題が日々持ち上がっています。6年後。あなたはオリンピック番組をテレビで観ていますか?それともテレビで読んでいるのでしょうか?
どちらに行くかは、あなたのいまからの準備次第です。スポーツ番組を研究してみる。多彩な読みを学んでみる。スポーツサンプルを作ってみる。さあ一緒にスポーツ番組に飛び込んでいきましょう!

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